- コテージパイとシェパーズパイとは
- コテージパイとシェパーズパイはいつ食べる?
- コテージパイとシェパーズパイの違いは何?
- コテージパイとシェパーズパイの作り方
- 各国、各家庭でレシピが違う
- アメリカでのレシピの違い
- まとめ
コテージパイとシェパーズパイとは
コテージパイ・シェパーズパイは、ひき肉と野菜を煮込んで作ったフィリングにマッシュポテトを載せてオーブンで焼いた料理です。18世紀に普及したイギリスの代表的な家庭料理で、イギリスの家庭では家族や友人が集まった際に、メインディッシュとして出されることが多い料理です。
コテージパイとシェパーズパイはいつ食べる?
コテージパイとシェパーズパイは日本で言えば、親戚が集まった時に出される大皿の「肉じゃが」や、お祝い事の時にだされる大皿の「ちらし寿司」といったイメージだと考えていただければイメージがしやすいと思います。
コテージパイとシェパーズパイの違いは何?
コテージパイとシェパーズパイの違いを結論から言うと、コテージパイは牛ひき肉を使ったパイ、シェパーズパイは羊肉を使ったパイです。
コテージパイとシェパーズパイでは、コテージパイが先に誕生しました。時代は、18世紀末のこと、じゃがいもが安く流通するようになったことが発端です。芋類は荒れた土地でも、手をかけなくても、育ちやすい植物であるため、安価で手に入りやすく欧米各国では、特にじゃが芋がメイン食材として重宝されています。
家庭で余った牛肉をミンチにし、野菜と共に炒め、パイ生地の代わりにマッシュポテトでフタをするように覆ったものがコテージパイです。満腹感があり腹持ちが良く、じゃが芋が安価で手に入るため、田舎の小さな家屋(cottage:コテージ)で暮らす労働者階級の間で流行したのが、イギリスでコテージパイが普及した一因です。
一方、シェパーズパイが19世紀から普及しました。羊飼い(shepherd:シェパード)達にとっては、牛よりも羊が身近であったため、羊のひき肉を使ったじゃが芋とひき肉のパイのことを「シェパーズパイ」と呼ぶようになりました。
コテージパイとシェパーズパイの作り方
コテージパイとシェパーズパイは肉の種類が違うだけで、作り方は全く一緒です。まずは、ひき肉と野菜を炒め、調味料とスープを入れ、煮詰めてフィリングを作ります。それを耐熱皿に敷き、上にマッシュポテトを乗せて、光沢を出すために卵の黄身を塗り、オーブンで焼いて作ります。
各国、各家庭でレシピが違う
コテージパイ・シェパーズパイは家庭料理なので、各家庭によってレシピが異なります。基本的な材料は以下の通りです。
◆フィリング
- ひき肉(牛または羊)
- 玉ねぎ
- にんじん
- トマトピューレ(又はトマトペースト)
- ウスターソース
- 塩
- コショウ
- 赤ワイン
- ビーフストック・ビーフブロス(ビーフスープを指す)
- ハーブ
◆マッシュポテト
- じゃが芋
- バター
- 牛乳
- 塩
- コショウ
コテージパイやシェパーズパイは家庭料理なので、日本のハンバーグや肉じゃがのように、家庭によって味付けや具材が違います。基本的な材料は上記の通りですが、フィリングにはアレンジとして以下の食材が入る場合があります。
- セロリ
- グリーンピース
- パプリカ
また、フィリングに入れるハーブはローリエがマストですが、その他のハーブは各家庭によって異なるようです。一般的に使われるハーブは「ローズマリー」ですが、その他にもタイムやセイジ、欧米で一般的に販売されている「ミックスハーブ」という色々なハーブが混ざったものを使うレシピもあります。
これは欧米に住んだことのある私の個人的な感想ですが、欧米の肉は日本のように匂いが軽くなく、かなりけもの臭いというか、血なまぐさい匂いがします。ですから、ハーブでその臭いを消す必要があるのではないかと考えています。ですから、日本の肉のように、血抜きがしっかりしてあり、匂いの少ない肉にはそんなにハーブは必要ないのではないかと私は感じています。
さらに、欧米のレシピでは赤ワインと市販のビーフブロス(ビーフスープ)で、ひき肉を30分以上煮込み水分を飛ばします。これも欧米の肉は固いため柔らかくする意味と、肉が獣臭いため味を染み込ませるために必要な過程なではないかと推測しています。ですから、日本の柔らかい匂いの少ない肉では煮込む過程は必要ないと考え、せとちよさんちのレシピでは煮込む過程を省いています。
アメリカでのレシピの違い
アメリカのコテージパイ・シェパーズパイのレシピを調べていると、マッシュポテトにチーズを混ぜたり、マッシュポテトの上にチーズを乗せて焼いたりと、チーズが加えられるレシピが多いことに気付きます。
アメリカを代表する家庭料理に「マカロニ・アンド・チーズ(マッケン・チーズ)」があったり、アメリカといえば「宅配ピザ」を思い出すように、アメリカではチーズは食卓に欠かせない食材なのかもしれません。ですから、シェパーズパイのマッシュポテトにチーズが入るのも、アメリカでは当然のことなのかもしれません。
まとめ
日本で手に入る食材で、日本人の苦手な強い香りのハーブを使わない「せとちよオリジナルコテージパイ」。本物とは程遠いものですが、日本で手に入りやすい食材を使って、日本人の口に合うようにアレンジしてあるので、ぜひ作ってみてください。
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