私はビールが苦手で、唯一飲めるビールといったらアイルランドの「ギネス」くらいでした。ですが、先日ベルギーの「Chimay=シメイ」というビールをいただく機会があって、とても好きな味だったので、紹介しておきます。
トラピストビールとは、ベルギーの修道院で作られているビールのことを指します。「シメイ」はトラピスト・ビール(後述)の1種で、トラピストビールの中で一番人気だそうです。実は「シメイ」にはレッド、ホワイト、ブルーの3種類があるのですが、私はその中の「Red(赤)」をいただきました。
色はチェリーブラウンで、香りは普通のビールとそんなに変わらないような気がしました。ですが、口に含んでみると、とてもさわやかで、果実酒のようにフルーティー。
そして私のようなビール嫌いをなやませる、あの独特のビールの匂いやクセがなく、後味も残らず、すっきりなのです。
ですから、逆に本来のビールの匂いや味が好きな方には好まれないかもしれません。なにはともあれ、機会があれば是非一度お試しください。
== トラピスト・ビール(Trappist beers)とは ==
トラピスト・ビールとは、トラピスト修道院(厳律シトー修道会)で醸造されるビールです。修道院では、古来、パンやチーズ、ワインなどを自らの手で作り、自給自足の生活を送っていました。北方の修道院ではブドウ栽培が出来ないので、ワインの代替としてビールを生産してきましたが時代とともにビールを醸造する修道院は減少していきました。色々な歴史的経緯を経て、現在では下記の6つの修道院で作られるビールがトラピスト・ビールとして認められているものだそうです。以下にトラピストビールの種類をまとめてみました。
ビール名 修道院名
シメイ Chimay (L'abbaye Nore-Dame de Scourmont)
オルヴァル Orval (L'abbaye Notre-Dame d'Orval)
ロシュフォール Rochefort (L'abbaye de Notre-Dame de St.Remy)
ウェストマレ Westmalle (Trappist Westmalle)
ウェストフレテレン Westvleteren (L'abaaye Sint-Sixtus)
アッヘル Achel Achelse Kluis (L'abbaye Sint-Benedictus)